フィギュアにおける「団体」というのは鬼っ子競技だと思う。
そもそも、個人競技であるフィギュアに団体なんて必要ないのだ。
伊藤みどりも、キム・ヨナも、デニス・テンも、フィギュアスケートの環境が整っているとは言えないから国ポンッと出て、強烈な光を放った。
それがフィギュアの素晴らしいところではないだろうか?
しかも、オリンピックでは個人の前に団体がある。邪魔にしか思えないんですけど……
また、団体には個人で出場している選手しか出られない。
複数の選手が出ている国ならまだしも、1人しか出場していないような場合、短期間のうちに1人で団体・個人4回滑らなければならない。
これってかなり不平等なのでは?
それでもあえて団体戦に意義を見出すとすれば
1 メダル(しかも金)のチャンスが増える。
2 個人で出場枠のない選手が出られる。
3 個人ではメダルには届かない選手もメダリストになれる。
4 オリンピックという舞台に慣れる調整の場として使える。
こんなところだろうか?
ソチでは文字通り開催国の威信をかけたロシアが金メダルだった。
平昌では男子・ペア・アイスダンスで世界王者経験者を擁するカナダが順当に金メダル。
パトリックも、デュハラドも、テサモエも世界選手権王者ではあったけれど、平昌で金メダルをとるれかどうかは正直厳しい。
だからこそどうしても団体で金メダルが欲しい。
そんな思いが見えるカナダの戦い方だった。
女子でこそ、ワールド銀メダリストのケイトリンと銅メダリストのデールマンに出場を振り分けたけれど、残りのカテゴリーはパトリック、デュハラド、テサモエがショートもフリーも出場。
個人を犠牲にしてでも団体の 金 を獲る、という思いが伝わってくる戦い方だった。
ちなみに日本は5位。中途半端に上位5組に入ったものだからフリーも滑ることに。
もし、日本がシングル選手の力でメダルを獲ったとしても全然喜べない。
カップル競技でもメダルを獲って、NHK杯以外でカップル競技も地上波放送されるようになってから狙うべきことでは?
それなのに国別対抗が日本固定で開催されている皮肉…… チケット販売とスポンサーの力だね……
個人的に今回の団体で一番よかったのは、未来ちゃんが加点のつくクリーンな3Aを成功させたこと!!!
— Mirai Nagasu (@mirai_nagasu) February 12, 2018
団体でメダルをとる権利? のある国は、ロシア、アメリカ、カナダくらいだと思う。しばらくここで回していけばいいよ。