[B3 – 6C マツダスタジアム]
7月になってようやくマツダスタジアムに帰ってきたカープ。
しかし……
vs 阪神 雨 負 負 雨天中止の振替試合も雨
vs DeNA 雨 負
そこそこの雨なら強行開催がデフォルトのカープ球団。
しかも、今年は無観客なのでお客さんを気遣う必要もなく、にぎやかしは雨が降ってもへっちゃらのビニール製カープダッコちゃんという万全の準備。
にもかかわらず、5試合中雨天中止が3試合。
そして、雨の中試合を開催しても、今シーズン絶不調の阪神に連勝をプレゼントし、ベイにも先に負けたカープ。
この、ホームなのにマツダスタジアムで弱い感じ、なんだか懐かしく、「僕らのカープらしさが帰ってきたな」という感じさえします。
そして迎えた今日の試合、ランナーは出すものの、なかなか点に結びつきません。
6回に2-1と勝ち越したにもかかわらず、7回オモテにジョンソンの先頭打者へのフォアボールから2-3と逆転を許します。
7回ウラにはカープが先頭打者フォアボールをもらいますが、ランナーをホームに帰せず0点。
ここまで実に15残塁で、1点が遠く感じられるイヤな展開でした。
8回は、今シーズンは勝ちパターンの投手入りまではいかないものの、無失点を続けている塹江が、1番から始まる上位打線を3人で抑えます。
しかし、このまま点が取れずに終わってしまうのか、と気分も重かった8回ウラ。
1アウトから、誠也がデッドボールを受けます。キッと一瞬凄みを見せつつ1塁に向かう誠也。身体が大きくなったからコワさも倍増。
5番松山がヒットで続き、1アウト1・3塁。
ここで、松山に代わる代走・上本が2塁へと走ります。キャッチャーは2塁へ送球するもセーフ。
ただ、誠也はホームへは走らなかったので1アウト2・3塁。
打者の會澤はフォアボールを選んで満塁となります。
この3人のランナーが帰らないと、残塁数は18まで伸びてしまいますね。
彼らはホームに帰ってくることができるでしょうか?
バッターは7番堂林。
今日は、サードでスタメン出場。タイムリーを打ち、打率4割1分5厘はセ・リーグトップですが、前の打席ではランナーを置いて凡退していました。
初球はボール、2球めは高めのストレートを豪快に空振り。
そして、3球目、低めのストレートをとらえた当たりはそのまま高く上がってバックスクリーンへと……
起死回生の逆転満塁ホームラン〜〜
もしお客さんが入っていたらどれだけ盛り上がっていたことでしょう!
9回は、スコット、フランスアがダメで消去法で回ってきた菊池保則がクローザーとしてマウンドへ。
菊池保も、カープへトレードに来たときには、まさか自分が抑えまで上りつめるとは思ってもいなかったのではないでしょうか。
(ま、まわりのピッチャーが下がっただけなんですが)
今シーズンは無四球だった菊池保ですが、そこは緊張があったのでしょう。
2者連続でフォアボールを出してしまいます。
3点差があるとはいえ、ホームランが出たら同点。
しかし、セカンド菊池涼介のファインプレーなどもあり、なんとか0点で抑えてゲームセット!
これで、塹江のプロ初勝利と、菊池保則のプロ初セーブが確定しました!
あの、25年ぶりに優勝した東京ドームの次の試合でプロ初登板を果たした塹江。
初勝利まで6年、ずいぶんかかったな感があります。

ウイニングボールは、菊池保が塹江に譲ったそうです。
今日の広島版1面です。堂林さん、逆転満塁弾で連敗を止めました。今季初の三塁起用に応える大暴れ。打率はリーグトップに立ちました。1月合同自主トレで見せた謙虚すぎる言動とはーー。
中面では、菊池さん初セーブ&塹江さん初勝利を大きく取り上げています。充実の紙面!!!!(河合 洋介) pic.twitter.com/3LkPZvBg3W
— スポニチ カープじゃけぇ (@Sponichi_Carp) July 9, 2020
今シーズンは、きっと中継ぎに苦しみ続けるでしょうし、抑えも定まらない予感がします。
そういう年は、このようなひとつひとつの勝ちやセーブをしみじみ喜ぶことにしましょう。
鉄板の勝ちパターンや、不動の抑えが毎試合毎試合締めてくれるのは、それは本当に素晴らしいのですが、悪いときには悪いときならではの楽しみ方がある。
それを教えてくれたのが、あの暗黒カープの25年間なのでした。
人生に無駄なことはありませんね。