【LIVEレポート】U2「THE JOSHUA TREE TOUR 2019」 12月5日

ヨシュア・トゥリー・ツアーは、U2が1987年にリリースしたアルバム「ヨシュア・トゥリー」と同年に開催されたアルバムツアーを記念して2017年に始動した公演で、ヨシュア・トゥリーの全曲再現に加え、U2の名だたる名曲が演奏される。

また、革新的なステージ演出の一環として、同作のアルバムジャケットを撮影したオランダ人フォトグラファー・映画監督アントン・コービンによる8K映像が200 X 45フィートの巨大スクリーンに投影される。

U2にとっては13年ぶりとなる来日公演。

最近ひとつの流れとして定着したのが過去の名盤の再現ライブです。

あの歴史的名盤「ヨシュア・トゥリー」が、アルバムの曲順のまま全曲演奏される+ベストヒット!

1粒で2度おいしい、どころではない。豪華すぎて震えます。

 

コンスタントにワールドツアーをしているにもかかわらず、とんと日本に来てくれないので、日本嫌いなんじゃないかと言われてたりするU2。

この超スペシャルな「THE JOSHUA TREE TOUR」ではスキップされなくてよかった〜

もっとも、私が来日の情報を知ったのが遅く、追加販売でなんとかチケットを確保したのがスタンディングの後方エリア。

個人的には、1993年の東京ドーム「ZOO TV TOUR」以来26年ぶりになります。

こんなに時間がたっていたのか……  と、ちょっと愕然としてしまいます。

さいたまスーパーアリーナに到着

 

グッズ売り場入り口

Tシャツなら買ってもいいかなと思ったけれど、売り切れ。

 

入場〜開演まで

今回確保できたのはスタンディングエリアのチケットです。

スタンディングエリアの中でいい場所を取ろうと思ったら、会場前から並ぶことがマスト。

そして、入場後も、椅子がないので、場所をキープするためにずっとそこで立ち続けなければなりません。

アラフィフにはハードすぎです。

ライブ前に疲れてしまったら本末転倒なので、普通に開演時間に合わせて行きました。

案の定ぎゅうぎゅうの後ろのほうでしたが、しかたないですね。

しかも、スタンディングエリアがフラットで段差がないので、ステージがよく見えません。

今回のライブは撮影可だったので、写真も載せていますが、すべて手を上に伸ばして撮ったもの。

私のリアル視線では、前に背の高い人がいたり、撮影する人のカメラに遮られたりして、あまりメンバーは見えませんでした。

たとえ距離は遠くなっても、スタンドエリアのほうが絶対よかったな……

 

過去のライブと違うことは、まわりに外国人が多いことです。

最近の首都圏での来日アーティストのライブはこんな感じなのでしょうか?

それともU2だから?

(昨日はブラピが来ていたらしい!)

 

開演前、英語、日本語でさまざまな詩がスクリーンに流れていきます。

U2の言葉へのリスペクト日本へのリスペクトが感じられ、ライブに奥行きを与えるU2らしい演出です。

セットリスト

01.Sunday Bloody Sunday

02.Gloria

03.New Year’s Day

04.Bad(with “The Boxer” )

05.Pride (In the Name of Love)

【THE JOSHUA TREE】

06.Where the Streets Have No Name

07.I Still Haven’t Found What I’m Looking For

08.With or Without You

09.Bullet the Blue Sky

10.Running to Stand Still(with “Hallelujah” snippet)

11.Red Hill Mining Town

12.In God’s Country

13.Trip Through Your Wires

14.One Tree Hill

15.Exit

16.Mothers of the Disappeared

17.Desire

Encore:

18.Elevation

19.Vertigo

20.Even Better Than the Real Thing

21.You’re the Best Thing About Me(acoustic)

22.Beautiful Day

23.Ultraviolet (Light My Way)

24.Love Is Bigger Than Anything in Its Way

25.One

赤字はアルバム「THE JOSHUA TREE」)

開演

まずは「BOY」〜「The Unforgettable Fire」のヒット曲が演奏されます。

この日のハイライトは、稀代の名曲 “Bad”

曲の途中で、ボノは、アフガニスタンで亡くなった中村哲医師のために、キャンドルの代わりにスマホを灯そう、と呼びかけます。

U2 Bad, Tokyo 2019-12-05 - U2gigs.com
Exclusive for U2 live from Saitama Super Arena.The Joshua Tree Tour 2019.

そこから “Pride (In the Name of Love)”なんて……(涙)

「THE JOSHUA TREE」パート

そして、ステージは赤く染まります。

「魂の叫び」のビデオで百万回くらい見た“Where the Streets Have No Name”の始まり。

(正確には赤のトーンが違うけど)

 

あの赤い空間の中に自分がいるんだ! テンション上がりまくりです!!

 

そして、ここから後方の巨大LEDスクリーンが本領を発揮!

アントン・コービンが、このツアーのために撮影したという、「THE JOSHUA TREE」でおなじみの美しい、圧巻の風景が流れ、演奏が疾走感を増していく……

Where the Streets Have No Name

 “I Still Haven’t Found What I’m Looking For” 

With or Without You”  

まわりはもう大合唱状態!

みんな、私も、どれだけこのアルバムを聴き込んだんだろうね……

普通のライブだと、「次は何の曲だろう」とドキドキして、イントロを聴いて「」となったり、新たな演出に「そう来たか!」となるのが楽しみですよね。

でも、どう展開するか知り尽くして身体になじみすぎている音の流れに身をゆだねるのもまた格別でした。

何も足す必要がない、あの音、あのアルバムの中にいる……本当にこのライブに参加できて幸せです。

アンコール(という名の第3部)

一度ステージから下がったメンバーが帰ってきて、アンコール、というより第3部。

「THE JOSHUA TREE」以降のヒット曲。

それぞれのアルバムツアーでメインだった曲たちを、それぞれハイライトだった演出でやるんだから、本当に豪華すぎ。テンションが休まるときがない。

 

Ultraviolet (Light My Way)” では、スクリーンに、グレタ・トゥーンベリ、オノ・ヨーコ、草間彌生、伊藤詩織といった、権利と自由のために闘いながら新たな価値を生み出してきた世界の、そして日本の女性たちが映し出されます。決して恵まれているとは言えない境遇の中で闘ってきた女性たちにボノは歌います。

Baby baby baby light my may

U2 Ultra Violet (Light My Way) , Tokyo 2019-12-05 - U2gigs.com
Exclusive for U2 live from Saitama Super Arena.The Joshua Tree Tour 2019.

 

感想

世界No.1アルバム+ヒット曲の数々なのだから、世界一のライブ以外になりようがありません。

素晴らしかったのひとことに尽きます。

 

高校の掲示板に貼り出された「メンバー募集」から始まった4ピースバンド。

メンバーが入れ替わることもなく、4人がそれぞれの音を磨くことで、新しい音楽をつくり、時代をつくってきました。

今もなお4人だけでステージに立ち、最新技術を使いながらも、4人だけの音で巨大なアリーナを満たすダイナミズムを生み出しています。

 

そして、ステージ上で白旗を振りまわしていたころから変わらない、理想を求める心。

政治的な発言をはばからない姿勢。

この人たちはいつまでどこまで青臭いんだろう。

私もずっと青臭いままでいていいんだ、そんなことを改めて思わされました。

 

 

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